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乾貞治
2026/01/25(日) 19:11:58
「識る」という事についての見解
蓮二の事は誰よりも知っていると思っている。小学生の時、蓮二とのダブルスが解消されてから夏の大会で出逢うまで、四年と二ヶ月と十五日。そして俺と彼が契りを結んでから…幾つもの時が過ぎた。一度離れてからも俺はずっと蓮二を見続けてきた。追い掛けてきた。
蓮二の事を“誰よりも”知っているとは言いつつ、“何でも”知っているとは思っていない。彼にはまだまだ俺に秘密にしている事が多い。意図的に隠している事から、タイミングが掴めず言いそびれている事。それは決して悪い事ではなく、俺にとっては面白く興味深い事柄なんだ。そうした秘密があるという事を俺は知っている。それだけ俺は彼を理解するようになったことでもあり、喜ばしいと思っている。
秘密があったとしても、俺が蓮二を誰よりも知っている事には変わりないし、逆も然りだろう。蓮二は俺の事を誰よりも理解し寄り添ってくれている。そのお陰で救われている事ばかりだし、甘える事にも抵抗が無くなった。蓮二に“識ってもらう”事自体、俺にとっての甘える行為なのかもしれないなと、こうして纏めながらふと思った。
この週末はまた二人で沢山の時を過ごした。その中でまた俺は蓮二の秘密を少しずつ知る機会に恵まれた。俺がもっと知りたいからと問い掛ければ「秘密だ」と言う。「ある程度ミステリアスな方が良いだろう?」と笑う彼を見て、好きだなと思っていた。そんな俺をまた蓮二はきっと物好きだなんて揶揄るんだろうな。こんな変わり者の俺を好きになったお前も物好きだと言うのに。
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