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乾貞治
2026/01/26(月) 17:51:23
共有する事への喜びと興味
同じ棚から隣の棚へ行き来していく手紙。後輩らが仲睦まじく遣り取りをしている様を見られて微笑ましい気持ちだ。以前の街よりもひっそりとしつつまた新たな賑わいを見せているこの新しい街の成長には目を見張るものがある。
人からの反応があると嬉しいのは俺も同じでね。私信に対する返信も嬉しく受け取ったよ、仁王。それと同じ棚の関西カップルからのバトンも有難く受け取っているので、蓮二と対話しつつ回答していくつもりだ。また御礼は後程。
俺も暇があればバトンを作ってみようかと思うんだけれど、理屈っぽい質問ばかりになりそうだな…。上手く纏めるのが難しそうだ。
隣の棚の日吉と財前カップルの会話に癒されつつ、ピスタチオのアイスか…と思いを巡らせていれば、そう言えば某アイスクリームチェーン店の今月の限定フレーバーがそうだったと思い出していた。少々気になっている。
蓮二と付き合い始めてから、様々な商品について共に実食しその際の感想や見解についてのデータを残してきた。昨年はそのアイスクリーム店でも同じフレーバーを購入し、味わった。最近では印の無い良い店へ蓮二とデートに行き、互いに気になるレトルトカレーやスイーツを少しずつ購入しては休みの日に一緒に食べてもいる。これが中々面白く、今までにない新たな発見があるんだ。二人で食べると尚更美味しく感じるというのもあるし、何より蓮二の嗜好を知るきっかけにもなる。良いことづくめというやつだね、フフ。
彼とは不思議と趣味嗜好が近しい傾向がある。それもまた共に味わう喜びを強く感じる要因なのかもしれない。自分の興味の無い範囲でも、蓮二の好きな味については今後も知りたいし、俺も実際に口にしてそのデータを手元に残したいと考えている。こういう時にまた彼が好きで仕方が無いんだなと自覚するんだ。
味の好みに関して(それ以外に於いてもそうだけれど)俺の趣味嗜好について蓮二の予想はよく当たる。再会した頃から蓮二には俺の思考を読み当てられる事ばかりで「顔に書いてある」とよく言われたものだ。確かに表情に出やすいし、分かり易い男ではあると自負しているけれど、それにしても蓮二の読みは恐ろしい位によく当たる。流石は俺の師匠、俺の教授だ。それ程付き合いも長くなってきたのだろうと嬉しくなったよ。
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